諦めたくないっ!!の末に・・・あっくんのお話。
フリースクール山ねこでは、
毎週水曜日の午前中に、タブレット学習を取り入れています。
普段、小学校に通っていないこども達が
これまで、山ねこでも好きなように過ごしていて
【勉強】という形で、机に向かって基礎学習をする習慣が身についていないものですから、タブレット学習を取り入れた当初は、半数以上の子が
「勉強したくない」だの
「つまらない」だの
ブーイングが飛び交ったものです。
【勉強】というものは、
・我慢してやるもの だとか、
・つまらないもの や
・難しいもの というイメージが定着しているようです。
じゃあ、どうしようか。と、
我々スタッフも、考えましたよ。
「楽しんで取り組むには、どんなことができるか・・・」
そこで、
タブレット学習と謎解きをセットにしてみました。
大項目を2つ解いたら、ヒントが1つもらえ、
さらに大項目を1つ解いたら、ヒント2がもらえ・・・
こんな具合に、学習をすることで、謎解きのヒントが追加でもらえるのです。
今年の9月から始めたタブレット学習ですが
毎週水曜日の午前中と決め、取り組み続け、
3ヶ月が経ちました。
習慣となってきた今では、
すっかり「おもしろくない~」だの「勉強したくない~」という声は
すっかり聞こえてこなくなり、
みんな真剣に、我先に謎を解いてやるぞ!と
やる気に満ち溢れているように見受けられます。
そんな山ねこキッズの中から、
いつも楽しいことだけをしていたくて、
自分が楽しくないことや、おもしろくないことに対しては、
サボる努力を怠らない(笑)、あっくんのお話しです。
小学3年生のあっくんは
タブレット学習の3年生の項目を一通り終えました。
そして、「もう4年生に進む~♪」と、意気揚々と4年生の項目に取り組み始めたのです。
あっくんが、ちょうど取り組んでいたのは
2ケタや3ケタの数字を1ケタの数字で割る、割り算の筆算でした。
初めての割り算の筆算に、やり方を学び、挑戦してみたものの・・・
「難しい・・・、めんどくさい。」チーン。
意気揚々と取り組み始めた姿から一転、
うつむき、ぶすくれ、・・・そのうち、床にゴロゴロと寝っ転がってしまう始末。
周りの友達は、
「〇〇まで終わったー!ヒント頂戴っ‼」
「えー!ヒント①だけじゃ、わからーんっ!次いこっ!」
などと、口にし、次々と項目をこなしていました。
そんな中で、
なかなか次へと進めないあっくんは、
焦燥感に駆られ始めました。
私が「あっくん、今日は4年生の問題に挑戦しているし、
難しくてやりたくないなら、もう諦める?」と声をかけると
あっくんは「嫌だっ!!!」と首をぶんぶん振りながら、強い口調で言いました。
「じゃ、頑張る?」と聞くと
「嫌だっ!!!やりたくないっ!!!」と、また強い口調で、首をぶんぶん振っていました。
(もはやこっちは、どっちやねんっ!!と、イラっともしますけどね(笑))
こんな時、山ねこでは
こどもが自分でその状況を変えるチカラをつけて、
こども自身のチカラで乗り越えるために
あえて状況を見守りながら、ほんの少しだけ工夫した声かけをしています。
すると、あっくんが動き出しました。
また、鉛筆を握り、タブレットとノートに向かい始めたのです。
1問解いては、ため息をつき、涙を流し、
それでも諦めることなく、1問、また1問と解くのでした。
私達スタッフも
あっくんが、少しでも算数を身近に感じて
おもしろくなればいいなと、
問題をお金に例えたり、キャラメルで例えたり。
そして、とうとう最後の1問まで、やり切りましたっ!!
6年生のかーくんに手伝ってもらい
謎解きまでしっかりと解いて
謎解きに隠されていたキャラメルを、ばっちりとゲットしていました。
あっくんは
「あーーー!疲れたーーーー!!」と言いながらも
表情は清々しく、晴々したスッキリした顔をしていました。
こどもが、
困難に直面した時、
なんと声をかけますか?
「頑張れ!」と、励ましますか?
「あとちょっとだから、やりなさい!」と、指示や命令しますか?
「これ解けないと、立派な大人になれないわよ!」と、脅迫しますか?
山ねこでは、そのどれでもない声かけをしています。
こども自身が自分でその状況を変えるチカラをつけて、
こども自身のチカラで乗り越えるために。
それって、どんな声かけ?と、気になる方は
ぜひ見学にお越しください。
12月は餅つき会
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不登校お話会&体験会などもやっていますよ。
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